初めて商品を見た時は、黒いパッケージが印象的で、ブラックコーヒーなのかと思いましたが、よくよく見ると「バターコーヒー」と書いてありました。
バターコーヒーは数年前からダイエットに効果があるという事で話題になっています。
しかし、材料をそろえたり、作る手間がかかるため、自分で作るのは難しいと考えていた人も多いのではないでしょうか?
そんなバターコーヒーがコンビニのチルドカップに登場し、手軽に取り入れることができるようになりました。
今回は、バターコーヒーのダイエット効果について調べ、ファミリーマートのバターコーヒーを飲んだ感想、そして他のカフェオレ商品と飲み比べをした結果をまとめてみたいと思います。
目次
バターコーヒーはアメリカ生まれ
バターコーヒーは、アメリカの起業家であるデイヴ・アスプリー氏が「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」という本の中で紹介し、広まりました。
出典:「アマゾン」
アスプリー氏はチベットで出会った「バター茶」にヒントを得てバターコーヒーを考案したと言われています。
バターコーヒーだけではありませんが、この著書の中でアスプリー氏は、150kgだった体重が100kg以下になったと書いているそうです。
バターコーヒーに欠かせない2つの材料
アスプリー氏はダイエットに成功したそうですが、普通に考えるとバターはダイエットの大敵のように感じませんか?
しかし、良質なバターやオイルを使えばダイエットが可能になるというのが、バターコーヒーの秘密のようです。
グラスフェッドバター
バターコーヒーに使うのは、普通のバターではありません。
グラスフェッドバターと呼ばれる、牧草を食べて育った牛の乳で作られた無塩バターでなければなりません。
なぜグラスフェッドバターが良いかというと、不飽和脂肪酸が多く含まれているからです。
不飽和脂肪酸とは、オメガ3、オメガ6、オメガ9という名前などで知られている脂肪酸です。
オメガ3
不飽和脂肪酸の中で、オメガ3には中性脂肪を減らす効果があると言われています。
一方、オメガ6は適量を摂取していれば問題はありませんが、摂り過ぎは肥満に繋がるため摂取量には注意が必要です。
オメガ3とオメガ6は1:4の割合で摂取するのが良いとされていますが、日本人の食事が欧米化するにつれて、その割合は、1:10か、それ以上になる事もあるそうです。
グラスフェッドバターは他のバターよりもオメガ3が多く含まれているため、オメガ3の摂取量が低い傾向にある現代人にとって、グラスフェッドバターは、オメガ3を摂取するのに最適の素材と言えるでしょう。
共役リノール酸
また、グラスフェッドバターには、同じく不飽和脂肪酸である共役リノール酸という成分も含まれています。
※植物油に含まれるリノール酸(オメガ6)と名前は似ていますが、その働きは全く違うものです。
共役リノール酸は脂肪燃焼に効果があると言われています。
特に牧草だけを食べて放牧で飼育された牛から作られるグラスフェッドバターには、天然の共役リノール酸が多く含まれているようです。
MCTオイル(エムシーティーオイル)
バターコーヒーを作る為に欠かせない材料のもうひとつが、MCTオイル(エムシーティーオイル)です。
Medium(中)、chain(鎖)、triglycerides(中性脂肪)の略で、その名の通り「中鎖脂肪酸」のことです。
これは、先ほどのグラスフェッドバターで紹介した不飽和脂肪酸ではなく、飽和脂肪酸の一種になります。
飽和脂肪酸には、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸に分けられ、中鎖脂肪酸には、以下のような効果があると言われています。
- コレステロールや中性脂肪がつきにくい
- 代謝を上げる
- 身体に蓄積した中性脂肪を減らす
中鎖脂肪酸が多く含まれている事で有名なのはココナッツオイルです。
しかし、ココナッツオイルに含まれている中鎖脂肪酸が60%程であるのに比べて、MCTオイルには中鎖脂肪酸が100%含まれていますので、含有量で考えるとMCTオイルを選んだ方が良さそうですね。
バタ-コーヒーを作る際に、普通のバターやオイルではなくグラスフェッドバターやMCTオイルを使う理由は、オメガ3や共役リノール酸、中鎖脂肪酸など、身体に良い働きをしてくれる成分が含まれているからだという事が分かります。
ファミマの「バターコーヒー」を徹底解剖
バターコーヒーの秘密が分かった所で、ファミマのバターコーヒーについて色々と調べてみます。
原材料
砂糖などの糖類は含まれていない事が分かります。
原材料の所に記載はありませんが、もちろん「グラスフェッドバター」と「MCTオイル」が使われています。
しかしグラスフェッドバターに関しては注意書きがありました。
グラスフェッドバターは無農薬の牧草だけを食べる牛のミルクから作られるため、本来なら乳牛は穀物のエサを与えられることはありません。
しかし、牧草が十分に育たない場合には、エサが不足して牛が十分な栄養を得られない可能性があるために、補助的に穀物のエサを与えていると考えられます。
そのため、完全な牧草主体で育てられた乳牛ではないということを注意書きで表記しているようです。
栄養成分
たんぱく質:0.4g
脂質:6.8g
炭水化物:0.7g
-糖類:0g
食塩相当量:0.08g
バターや植物油脂が含まれていますので、脂質が高くなっていますね。
しかし糖類は入っていないので炭水化物の量は低めです。
使われているバターとオイルの量
ファミマのバターコーヒー1本のバターコーヒー(240ml)に、大さじ約1杯のグラスフェッドバターと、小さじ約1杯のMCTオイルが使用されているようです。
バターコーヒーを考案したアスプリー氏が、もっとも効果的なバターコーヒーは「コーヒーにMCTオイル大さじ1~2杯と、グラスフェッドバター大さじ1~2杯を加える」ということなので、MCTオイルについては若干少なめのようです。
味は甘くないカフェオレ?
本当はストローを容器に刺して飲むものですが、コップにうつして飲みました。
このように、カフェオレのような色合いをしています。
味は、甘くないカフェオレという感じです。
コーヒーの苦味はバターでまろやかになっているので、ブラックコーヒーが苦手な方も飲みやすいのではないかと思います。
また、甘いコーヒーが苦手な方にも良さそうです。
マウントレーニアのノンシュガーと飲み比べ
他の商品と比べてみるために、マウントレーニアのノンシュガーと飲み比べてみる事にしました。
栄養成分の比較
栄養成分の比較です。
カロリー、脂質についてははマウントレーニアの方が低いですが、たんぱく質と炭水化物についてはバターコーヒーの方が低い数値になっています。
バターが使われている分、バターコーヒーの方が脂肪分が多いと考えられます。
一方で、マウントレーニアの方は、「ノンシュガー」と表示があるものの、原材料を確認すると、「マルトオリゴ糖」という成分が含まれていますので、その分で炭水化物の量が多いのではないかと考えられます。
糖類については、どちらも0gではありますが、100mlにつき糖類0.5g未満は0gと表示できるようですので、実際にはマウントレーニアには糖類が少しですが含まれている可能性はあります。
バターコーヒーの方は、糖類はゼロのようですが、糖質ゼロとは表記していません。
これは、コーヒー由来の糖質が若干含まれているからのようです。
色、味の比較
マウントレーニアの方が濃い色をしています。
味は、マウントレーニアの方が甘く感じました。
マウントレーニアの方はマルトオリゴ糖という糖質が含まれていましたので、その為だと思います。
バターコーヒーの方はミルク感が濃いように感じました。
コクがあるとも思います。
たた、正直なところ、甘さ以外はほとんど味の違いが分かりませんでした。
ファミマのバターコーヒーは特別高い訳ではない
バターコーヒー:198円(税込)
マウントレーニアノンシュガー:158円(税込)
価格を比較してみても、バターコーヒーが他のチルドタイプの飲料に比べて特別高い訳ではないと感じます。
味も違和感なく、普通に飲む事ができましたので、それであれば栄養価の高いバターコーヒーを選んだほうが身体に良い影響があると思います。
また、グラスフェッドバターやMCTオイルを自分で用意して、それらを分離しないようにコーヒーと混ぜ合わせて自分でバターコーヒーを作るのは、手間も費用もかかります。
コンビニで手軽に購入できるのは、バターコーヒーファンの人にとっては有難いことですね。
ホットで飲む
バターコーヒーと言えば、ホットで飲むのが一般的です。
ファミマのバターコーヒーも容器を移し替えて温めればホットでも飲むことができます。
※最初からホットの商品が欲しいところですが、現状の加工技術では加温して長期的に保存できる商品はまだ開発できていないようです。
カップにうつして電子レンジで温めたホットバターコーヒーを飲んでみます。
ホットにして、まろやかさが増したように感じますが、味にほとんど変わりはありませんでした。
寒い冬はホットにして飲みたいですね。
バターコーヒーだけで痩せる訳ではない
バターコーヒーは、中性脂肪を減らしたり、善玉コレステロールを増やしてくれる必須脂肪酸や、代謝を上げ、蓄積した脂肪を減らしてくれる働きのある中鎖脂肪酸など、ダイエットにも良い効果を発揮してくれる栄養素が含まれていることが分かりました。
しかし、バターコーヒーを考案したアスプリー氏は、バターコーヒーだけを飲んで痩せた訳ではありません。
いくつものダイエット方を実践したうちのひとつですから、これだけを飲んで痩せることはないという事は頭に入れておきましょう。
しかし、体質を改善する一定の効果は期待できますので、合わせて運動や、バランスのとれた食事を心がければ効果的にダイエットする事ができるのではないかと考えられます。
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