気温の高い日には食欲が落ち、冷たくて甘いアイスやジュースなどで食事を済ませてしまう方も多いのではないでしょうか。
健康的なダイエットのためには栄養バランスのとれた食事も大事です。
夏野菜は水分が多いものが多く、暑い日にも体を冷やしてくれたり、ダイエットにも良い栄養成分を含んだものも多くあります。
今回は、そんな夏野菜の中から「オクラ」と「なす」に注目して、それぞれの食材のダイエット効果を調べ、短時間で手軽にできるダイエットレシピも合わせて紹介します。
目次
オクラ
まずは、ネバネバする食感が特徴のオクラです。
オクラは100gあたり30kcal、糖質量も約2gと低カロリーで低糖質の野菜です。
ネバネバ食材の為なんとなく体に良さそうなイメージがあると思いますが、その秘密は食物繊維にありました。
オクラは水溶性の食物繊維が豊富
食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類がありますが、オクラには水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
茹でたオクラ100gあたりに含まれる水溶性食物繊維の量は1.6gですが、他の野菜と比較してみると多いのが分かります。
100gあたりの水溶性食物繊維の量
生にんにく(10片ぐらい):4.1g
茹でごぼう(1/2~2/3):2.7g
生キャベツ(2~3枚):0.5g
生しいたけ(10個ぐらい):0.4g
生レタス(3~4枚):0.1g
水溶性食物繊維の含有量が一番多いのは生にんにくですが、にんにくの1日の摂取許容量は1片ほどで、加熱したものでも3片ほどと言われています。
食べすぎると、胃腸を痛めてしまう恐れがあるからです。
オクラも1回の食事で10本食べることは難しいかもしれませんが、3食に分けて1日で食べるようにすると可能だと思います。
オクラに含まれる水溶性の食物繊維は、ペクチンと呼ばれるもので、糖の吸収をおだやかにすることで、血糖値の急上昇を抑え、体脂肪をつきにくくする効果が期待できます。
また、ペクチンは余分なコレステロールを体外へ排出することで血中コレステロール値を下げたり、腸内で善玉菌のエサとなり腸内環境を整えることで、便秘解消の効果も期待できます。
オクラは加熱しすぎに注意
ダイエット中の方にとって良い効果が期待できるペクチンですが、熱に弱い性質があるため、加熱しすぎないように注意が必要です。
加熱する場合は1~2分ほどが良いようですが、なるべく1分以内に抑えるほうが、より成分を壊さずに済むのではないかと思います。
また、オクラは生でも食べることができます。
生で食べればペクチンが壊れる心配がありません。
しかし大きいものは皮が硬くて生食向きではありませんので、生で食べるときにはなるべく小ぶりのものを選んだ方が良いでしょう。
切って茹でるのか、茹でてから切るのか?
オクラを料理する時に、切ってから茹でるのか、それとも茹でてから切った方がいいのか、悩んだことありませんか?
私は、切ってから茹でると水っぽくなったり、オクラの栄養成分が水に溶けだして栄養が失われそうだと思って、茹でてから切るようにしていました。
しかし、先日あるテレビ番組で、切って茹でた方がいいと紹介されていて驚きました。
水溶性の食物繊維であるペクチンは水に溶けやすいため、水に触れることでよりネバネバ成分がでるそうです。
水に触れるためには、そのまま茹でるよりも、切って断面から食物繊維をだして茹でた方が良いということで、切ってから茹でる方が、よりネバネバ成分が生み出されるというわけです。
そこで、実際に検証してみました。


茹で時間はどちらも50秒にしました。
食感は茹でてから切った方が少しかためです。
意外だったのは、切って茹でた方も、あまり水っぽくならなかったことです。
肝心のネバネバ感は、確かに切ってから茹でた方がよりネバネバを感じました。
オクラを使った簡単レシピ
次に、ダイエット効果が期待できるオクラを毎日の食事に簡単に取り入れることのできるレシピを紹介します。
オクラとミニトマトの中華風和え
オクラに、抗酸化作用のあるリコピンを含むミニトマトを合わせることで、より脂肪燃焼、そして美肌の効果も期待できます。
【材料】
ミニトマト:6~10個(お好みで)
ごま油:大さじ1
白すりごま:大さじ1
塩:少々
【作り方】
- オクラは塩をふって、まな板の上で転がして細かい毛をとり、ガクをきり、輪切りにして1分弱ほど茹でます。
- トマトは1/2~1/4の大きさに切ります。
- ボウルにごま油、白すりごま、塩を入れて混ぜ合わせ、切ったオクラとトマトを入れて混ぜ合わせます。
塩はお好みですが、ごま油や白すりごまの風味があるので、入れなくても美味しくいただけます。
オクラと納豆の和え物
オクラはタンパク質が豊富な納豆と組み合わせることで更に栄養価が高くなります。
【材料】
納豆:1パック
【作り方】
作り方は、生のオクラのガクを切って、薄い輪切りにして納豆と和えるだけと、とても簡単です。
味付けは、納豆についているタレのみですが、お好みでかつお節を合わせても美味しくいただけます。
なす
次になすを紹介します。
なすは大きさにもよりますが、中サイズ(110g)で24kcalと低カロリーです。
これはなすの90%以上が水分であるためです。
また糖質量も中サイズで3gぐらいですので、低めとなっています。
低カロリーで低糖質と考えられるなすですが、他にどのようなダイエット効果があるでしょうか?
なすはカリウムが豊富
なすに含まれるカリウムには利尿作用があり、余分な水分や塩分を排出してくれる働きがあり、むくみ解消に効果があります。
ナスニンで代謝アップ
なすに含まれるナスニンという成分は、ポリフェノールの一種で、抗酸化作用があります。
抗酸化作用というのは、体のサビや老化の原因となる活性酸素を取り除いてくれる効果です。
身体の老化とダイエットとは直接関係がないように思われるかもしれませんが、老化することで身体の機能が低下し、代謝が悪くなり、痩せにくい身体になってしまいます。
活性酸素を除去して身体の老化を防ぐことは、代謝アップにつながり、痩せやすい身体を作ることにもつながります。
なすを使った簡単レシピ
次に、なすを使ったかんたんレシピを紹介します。
なすと豆腐の卵とろとろ煮
なすにタンパク質豊富な豆腐や卵を加えることで、より栄養バランスのとれた食事になります。
【材料】
豆腐:50~70g(1/5丁)
卵:1/2個
生しいたけ:2個
出汁:1/4カップ
醤油:小さじ2
みりん:小さじ1
【作り方】
- なすは横半分に切って、さらに縦に4つに切り、皮面に切り込みをれる。
- 1を耐熱容器などに入れてラップをし、電子レンジで3分ぐらい加熱します。
- 豆腐はひと口大ぐらいに手でちぎり、生しいたけは石づきを取って細切りにします。
- 小鍋に、出汁、醤油、みりんを入れて沸騰させて、3の豆腐と生しいたけを煮ます。
- 4に溶きほぐした卵液を回し入れて、1分ほど煮立たせます。
- なすを皿に盛りつけて、5を上からかけて完成です。
なすの代わりに高たんぱく低カロリーな鶏のささみに合わせても美味しいです。
私は脂肪分の少ない鶏のささみを湯がいて冷ましたものを冷蔵庫に常備しているのですが、それにかけたりもしています。
なすとパプリカときのこのマリネ
食欲が落ちる暑い日でもさっぱり食べることのできるマリネです。
ビタミンEが含まれるパプリカや、不溶性食物繊維を含むきのこ類を合わせることで、栄養価がアップします。
【材料】
パプリカ:1/4個
エリンギ:大1個(※きのこの種類はお好みで)
調味料
酢:大さじ1
醤油:小さじ1
おろし生姜:適量
ごま油:少々
【作り方】
- 茄子は1㎝の輪切り、パプリカとエリンギは食べやすい大きさに切る。
- 1の材料を耐熱容器に入れて、ラップをして電子レンジで2分加熱する。
- 調味料を混ぜ合わせたものに、2を漬けこむ。
- 味がなじんだら完成。
私はこのようなフタ付きの耐熱容器を使いました。
冷蔵庫でしばらく置いておくと味がなじみます。
暑くて食欲がない日でもサッパリ食べることができます。
また、逆に食欲旺盛の時でも、カロリーや糖質量の低い食材ばかりを使っていますので、たくさん食べてもカロリーオーバーや糖質の摂りすぎの心配はありません。
食べ方によってはダイエットに逆効果になることも
ダイエット効果が期待できる夏野菜ですが、料理の仕方によっては逆効果になることもあります。
特になすは、油で調理するとスポンジのように油を吸ってしまいます。
そのため、揚げなすや、天ぷらなどは高カロリーになってしまいますので、ダイエット中は控えた方が良いでしょう。
また、夏野菜には体を冷やすものも多くあり、冷え性の人は食べすぎると代謝が悪くなって脂肪を溜め込みやすくなりますので、食べすぎには注意が必要です。
理想の体型になるには、適度な運動と、バランスの取れた食事が大事になってきますので、季節の食材をうまく使って美味しく食べて健康的にダイエットしたいですね。
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