お弁当を購入する人、麺類を購入する人、おにぎりにプラスしてサラダ、惣菜を購入する人、サンドイッチにプラスしてヨーグルトやゼリーを購入する人など、選択の仕方は人それぞれですし、また日によっても様々だと思います。
しかし、コンビニご飯は栄養のバランスが悪いのでは?そしてダイエットにも良くないのでは?という考えが頭をよぎる方も多いのではないでしょうか?
私もそんな一人ですが、先日コンビニで「バランスランチ」というヨーグルトを見つけました。
左:リンゴ&プルーンと雑穀 181円(税込)
私は2種類しか見つけられませんでしたが、実際は「バナナと雑穀」も合わせて3種類あるようです。
どうして、ヨーグルトなのに「バランスランチ」という名前なのだろうと不思議に思って手に取ってみたところ、おにぎりにこのヨーグルトをプラスすると栄養バランスが取れるようで「栄養バランスサポート」と書かれています。
どのように「栄養バランス」を「サポート」してくれるのだろうと興味を惹かれましたので、実際におにぎりも購入して、栄養バランスを確認してみたいと思います。
目次
「バランスランチ」の原材料と栄養成分
まず、原材料と栄養成分について確認してみましょう。




分かりやすく表にして比較してみましょう。
「バナナと雑穀」については、公式サイトから引用しました。
脂肪ゼロ | リンゴ&プルーン と雑穀 |
バナナと雑穀 | |
---|---|---|---|
原材料 | 乳製品、砂糖、乳たんぱく質/加工デンプン、増粘多糖類、酸味料、甘味料(アセスルファムK、ステビア) | 乳製品、りんご果肉、砂糖、乳たんぱく質、プルーン果汁、オーツ麦、ライ麦、はちみつ、紫にんじん汁/増粘多糖類、トレハロース、加工デンプン、酸味料、着色料(アントシアニン、クチナシ)、香料、甘味料(ステビア)、(一部に小麦・乳成分・大豆・りんごを含む) | 乳製品、バナナ果肉、砂糖、乳たんぱく質、オーツ麦、ライ麦、はちみつ/酸味料、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンC)、着色料(β-カロテン)、香料、甘味料(ステビア)、(一部に小麦・乳成分・大豆・バナナを含む) |
エネルギー(kcal) | 91 | 84 | 90 |
たんぱく質(g) | 11.0 | 8.8 | 8.9 |
脂質(g) | 0 | 0 | 0 |
炭水化物(g) | 11.7 | 12.2 | 13.5 |
食塩相当量(g) | 0.14 | 0.13 | 0.11 |
カルシウム(mg) | 150 | 120 | 118 |
たんぱく質やカルシウムは「脂肪ゼロ」タイプが少し多いぐらいで、カロリーなど栄養成分にほとんど変わりがないと言えると思います。
自分の好みやその日の気分によってどれを選択しても良さそうですね。
また、脂質がゼロというのがダイエット中の人にとっては嬉しいポイントです。
バランスランチの「バランス」とは?
実際に「バランスランチ」と「おにぎり」を組み合わせるとどのような「バランス」になるのかを確認していきましょう。
チャートの見方
確認する前に、「バランスランチ」のパッケージに書かれてあるチャートの見方の解説を簡単にしておきます。
パッケージには、「おにぎり」だけの場合と「おにぎり+バランスランチ」とで栄養成分チャートが表示されています。


公式サイトには見やすい表示がありますので引用します。
出典:明治ブルガリアヨーグルト
パッケージに注意書きがあり、このチャートは「栄養素等表示基準値(2015)」の数値のうち、1食分の必要量の目安を100パーセントと考え、さらに一番外枠のラインは60%を表していることを説明しています。
ここで「栄養素等表示基準値(2015)」というあまり聞き慣れない言葉がでてきましたので、これが何かについて確認してみましょう。
下の表が「栄養素等表示基準値(2015)」になります。
本来、必要な栄養素量というのは、男女の違いや年齢の違い、身体の違いなどで、個々に違いますよね。
しかし、日本人に広く一般的に適用できるものさしのようなものとして、この「栄養素等表示基準値」というものがあります。
ですから「栄養素等表示基準値」というのは、日本人が平均的に1日に摂取するのが望ましい数値としてとらえる事ができるものではありますが、例えば20代の女性が1日に必要な摂取量が必ずしもこの「栄養素等表示基準値」に当てはまるかというとそうではないということです。
あくまでも平均の値です。
もし、男女の違い、年代の違いで、必要な望ましい量というのを知りたかったら、「日本人の食事摂取基準」というのを参考にされる方が良いでしょう。
ここでは、「バランスランチ」に使われている数値が「栄養素等表示基準値」ですので、その値を使って考えます。
表の数値は1日の必要量ですから、この数値の3分の1が1食分の必要量になります。
例えばカルシウムで考えると、表には「680mg」となっていますので、3分の1の量は「約227mg」で、この227mgが1食分の望ましい摂取量になります。

「バランスランチ」のチャートでは、その1食分の数値を100パーセントと考えて、さらにチャートの一番外枠のラインがその60%を示すようですから、先ほどのカルシウムで考えた場合、227mgの60%で、136.2mgになります。
(なぜ100%の数値で表示しないのか疑問が残る部分ではありますが)
「バランスランチ」の「脂肪ゼロ」タイプのチャートのカルシウムの一番外枠は136.2mgを表示していると考えられますね。
実際に「脂肪ゼロ」タイプのカルシウムの量は150mgですから、チャートの外枠からはみ出しているという訳です。
ちなみに他の値もチャートの外枠のラインがどのくらいの数字を表しているのかを下記に記しておきますので参考にして下さい。
チャートの一番外枠のラインのおおよその数値
脂質:12.4g
炭水化物:64g
カルシウム:136.2mg
「おにぎり」だけの「バランス」は?
チャートの見方が分かったところで、まずは「おにぎり」だけの栄養バランスを見てみましょう。
ちなみに、ここでのおにぎりは「ツナマヨ」の値だそうで、その数値は「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に基づき計算されているとあります。
しかし、ここでは実際にコンビニで購入したおにぎりの数値をもとに考えてみたいと思います。
私が購入したのはローソンの「シーチキンマヨネーズ」です。
栄養成分は以下の通りです。
1食あたり
たんぱく質:4.0g
脂質:4.7g
炭水化物:35.8g
ナトリウム:450mg
チャートのグレーの部分がおにぎりのみの数値になります。
炭水化物に偏っているのが分かりますね。
脂質、たんぱく質は1メモリ分ぐらいあります。
私が購入したおにぎりは、炭水化物に関しては35.8gありますので、半分以上の量はおにぎりだけで十分ということになります。
一方でカルシウムは表示がなかったので分かりませんが、チャートを見る限りでは、おにぎりにはほとんどカルシウムが含まれていない事が分かります。
たんぱく質も、シーチキンマヨネーズおにぎりは4gほどなので、4分の1の量しかありません。
おにぎり1個で昼食を済ませる方もいらっしゃるかもしれませんが、このチャートを見ると、栄養バランスはかなり悪い事が分かりますね。
これに「バランスランチ」を加えるとどうなるでしょうか?
「おにぎり」+「バランスランチ」のバランスは?
先ほどのおにぎりに「バランスランチ」を加えるとどうなるでしょうか?
それが色のついた部分になります。
一番のポイントは、おにぎりだけでは殆ど補えなかったカルシウムが、「バランスランチ」を加える事で十分な量を摂取できるという事ですね。
たんぱく質や炭水化物に関しても同じ事が言えると思います。
一方で「脂肪ゼロ」であるバランスランチですから、脂質の量はおにぎりだけの場合と全く変わりがありません。
脂質に関しては、1日分の摂取基準があるとしても、ダイエット中にはなるべく摂りたくないものでしょうから、脂肪の摂取量がゼロに近いのは有難いですね。
ここまで確認してきて、確かに、おにぎりだけの場合よりも、「バランスランチ」を加えた方がバランスサポートになっている事がわかります。
分かりやすくするために、1食分の望ましい摂取量と「おにぎり」のみ、「バランスランチ」のみ、両方を合わせた場合の栄養成分を比較した表を作りました。
1食分の望ましい摂取量 | 「おにぎり」のみ | 「バランスランチ」 | 「おにぎり」+「バランスランチ」 | |
---|---|---|---|---|
たんぱく質(g) | 27 | 4.0 | 11 | 15 |
脂質(g) | 20.6 | 4.7 | 0 | 4.7 |
炭水化物(g) | 106.6 | 35.8 | 11.7 | 47.5 |
カルシウム(mg) | 226.6 | 150 | 150 |
おにぎりだけの場合よりも「脂質」の摂取量は抑えつつ、たんぱく質や炭水化物、カルシウムが補えている事が分かると思います。
しかし、これだけで本当に大丈夫でしょうか?
ビタミンやミネラル、食物繊維のバランスは?
おにぎりに「バランスランチ」をプラスする事で、確かに栄養バランスが取れているように感じますが、表示されている栄養成分は、「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」「カルシウム」の4種類です。
普通、身体に必要な栄養成分をいう時には、「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル」をいいますね。
この栄養バランスチャートには「ビタミン」と「ミネラル」の表示がありません。
カルシウムはミネラルの1つになるものの、「ビタミン」は全く表示されていないことになります。
実際、おにぎりにどのくらいビタミン類が含まれているのか、もしくは殆ど含まれていないのか、今回購入したローソンのツナマヨおにぎりについて調べましたが、ビタミン含有量は分かりませんでした。
そのため、ビタミン類については不明ということで、バランス的な事は分かりません。
また、5大栄養素には含まれていませんが、ダイエットを考える上で「食物繊維」は欠かすことができない栄養素です。
こちらも表示がありませんので、ちゃんとした数値は分かりません。
もし仮に「おにぎり+バランスランチ」の組み合わせで、ビタミン類、食物繊維が不足しているのであれば、これらを補う必要があると考える事ができます。
「バランスランチ」に更にプラスアルファ
それでは、不足しがちなビタミン類や食物繊維を補うためには、どのようなものをプラスすると良いでしょうか?
ビタミン類を補うには、サラダやフルーツが良いでしょう。
野菜でいえば、ブロッコリーやトマト、ピーマン、パプリカなどの緑黄色野菜にはビタミン類が豊富に含まれています。
海草サラダをチョイスすればミネラルも合わせて摂取する事ができます。
フルーツでいえば、いちごやキウイなどですが、なかなかコンビニでは見つけられないかもしれません。
その場合には朝食や夕食でフルーツを摂取するように心掛けると良いのではないでしょうか。
食物繊維を補うためには、「ひじき煮」や「きんびらごぼう」、「筑前煮」、「海草サラダ」「ごぼうサラダ」など食物繊維が豊富な食材を使った惣菜を選ばれるのが良いでしょう。
他にバランスランチと合わせてバランスが良くなるコンビニ食はないか?
「おにぎり+バランスランチ」の組み合わせで考えてきましたが、おにぎりには、ビタミンや食物繊維がどのぐらい含まれているのかが分からないので、これらを意識した食べ物が他にはないかと考えました。
そこで思いついたのが、私も時々購入しているローソンの「ブランのハム&マヨネーズパン」です。
シンプルな「ブランパン」もありますが、食べやすさや惣菜としての役割も考えてこちらを選びました。
ブランのハム&マヨネーズパン1個の栄養成分
たんぱく質:4.3g
脂質:9.3g
糖質:6.2g
食物繊維:4.0g
ナトリウム:219mg
「ブランのハム&マヨネーズパン」は2個入りですので、1袋食べる場合はこの2倍の数値になります。
「おにぎり+バランスランチ」の所でも比較しましたが、1食分の望ましい摂取量と「ブランのハム&マヨネーズパン」のみ、「バランスランチ」のみ、両方を合わせた場合の栄養成分を比較した表を作ってみます。
1食分の望ましい摂取量 | 「ブランのハム&マヨネーズパン」1袋のみ | 「バランスランチ」 | 「ブランのハム&マヨネーズパン」+「バランスランチ」 | |
---|---|---|---|---|
たんぱく質(g) | 27 | 8.6 | 11 | 19.6 |
脂質(g) | 20.6 | 18.6 | 0 | 18.6 |
炭水化物(g) | 106.6 | 20.4 (12.4+8) |
11.7 | 32.1 |
カルシウム(mg) | 226.6 | 150 | 150 |
「ブランのハム&マヨネーズパン」には食物繊維が豊富に含まれている
まず一番魅力的なのは、食物繊維が1個あたり4gも含まれている点です。
2個食べれば8gになります。
先ほどの「栄養素等表示基準値2015」の表で食物繊維の1日分の必要量を確認すると19gとなっています。

「ブランのハム&マヨネーズパン」1袋で1日の約半分の量が補給できることになります。
これは食物繊維不足と言われている現代人には嬉しいですね。
「ブランのハム&マヨネーズパン」は低糖質
ダイエットでなるべく摂取したくない糖質は6.2gと低い値です。
おにぎりには、炭水化物の表示しかありませんが、炭水化物は糖質+食物繊維の値と同じことです。
おにぎりの炭水化物量が35.8gであるのに対して、「ブランのハム&マヨネーズパン」は2個食べても、糖質12.4g+食物繊維8g=20.4gですので、かなり低い事がわかります。
「ブランのハム&マヨネーズパン」はおにぎりよりも脂質が多い
低糖質である一方で、脂質に関しては、おにぎりが4.7gであるのに対して、9.3gもあります。
1袋食べれば18.6gになりますが、これは、ハムとマヨネーズの分が大きいと思います。
しかし、栄養素等表示基準値の表によると1日分の脂質の摂取量は62gですから、1食分では約20gになります。

バランスランチの脂肪分はゼロですから、「ブランのハム&マヨネーズパン」の脂質9.3gは決して過剰摂取にはならずに適正な値になると考えられます。
腹もちで考えるとおにぎりか?
栄養バランスで考えれば、おにぎりよりも「ブランのハム&マヨネーズパン」の方が良さそうですが、腹もちの点でいえば、特に男性はおにぎりの方が良いかもしれません。
パンは、おにぎりよりも腹もちが悪く、すぐにお腹が空いて間食の際にドカッと食べてしまう可能性もあります。
不安のある人は、おにぎりをチョイスされる方が良いと思いますが、バランスランチヨーグルト自体はとても濃厚でお腹にたまる感じがあります。
私も実際に1個食べてお腹いっぱいになりました。
「ブランのハム&マヨネーズパン」とバランスランチで十分満足感を得る事ができる方は、おにぎりよりもおススメです。
また、パンだけではなく、カロリーや脂質の少ない食品をプラスする事で、腹もちの悪さをカバーできるかもしれませんし、自分の好みや体調などを考慮して選んでみてください。
気になる「バランスランチ」のお味は?
栄養バランスについて確認してみたところで、実際にバランスランチを食べてみました。
まず「脂肪ゼロ」タイプですが、しっかりとした固さがあります。
そしてとっても濃厚です。水分をかなりカットして凝縮されている感じがします。
甘さはありますが、それほど甘ったるくはないので、甘いのが苦手な方も大丈夫だと思います。
次に「リンゴ&プルーンと雑穀」です。
上にピンク色のソースがかかっています。
ソースというかゼリーのようでもありました。
リンゴの果肉の食感はありますがプルーンの味はよくわかりませんでした。
雑穀のプチプチという食感は感じました。
下の部分は「脂肪ゼロ」タイプと同じく、濃厚でぎゅっと凝縮されていて、上のソースと一緒に食べると、フルーティーな酸味と濃厚な味が楽しめます。
どちらも濃厚なので、「バランスランチ」1個でけっこうお腹にたまる感じがありました。
先にも書きましたように、おにぎりやパンに「バランスランチ」をプラスする事で、お腹にたまって食べすぎを防ぐ事ができると感じました。
「バランスランチ」は一部の栄養成分をサポート
おにぎりに「バランスランチ」を組み合わせることで、偏った栄養バランスをサポートしてくれることが分かりました。
しかし、言葉の難しさでもありますが、サポートにはなるけれども、それが一番良いバランスとは限らないという風にも受け取ることができます。
実際に栄養成分を考えた時に、ビタミン類、食物繊維、ミネラルに関しては、必ずしも十分補えていない事が分かりました。
これらの栄養成分については別の食品や飲み物、もしくはサプリで補給することになると思います。
ダイエット中の方が、この「バランスランチ」を取り入れる場合には、ビタミンやミネラル、食物繊維など身体に必要な栄養素をしっかり補給する事を心がける必要がありそうです。
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