他のトクホ商品は「食事からの脂肪吸収を抑える」ものが多いですが、『特茶』は「体についている脂肪を減らすのを助ける」という点で他の商品と差別化を図っているように感じます。
公式のホームページにも以下のように書かれています。
「伊右衛門 特茶」はトクホで初めて脂肪の「分解」というメカニズムに着目した、体脂肪を減らすのを助けるトクホです。
トクホの中でも脂肪の分解に着目した商品は初めてということで、そんなサントリーの『特茶』の効果や口コミ、実際に飲んでみた感想をまとめてみました。
目次
『特茶』はどのようにして脂肪を減らすのを助けるのか?
では、特茶はどのようにして脂肪を減らすのを助けてくれるのでしょうか?
脂肪は「分解」してから燃焼、消費される
体脂肪はそのままの状態ではうまく消費されません。
一度分解されてから燃焼して消費されます。
つまり、脂肪を減らすには、まず脂肪を分解しなければならないという事です。
その脂肪の分解を助ける物質が特茶には含まれているようです。
脂肪を減らすカギは「ケルセチン配糖体」にあり!
サントリーの特茶のページには、以下のような記載があります。
「ケルセチン配糖体」はマメ科の落葉高木「エンジュ」の花の蕾からとれる、植物由来成分で、脂肪分解酵素を活性化させる働きがあります。
植物由来の成分である事で安心感がありますね。
「ケルセチン配糖体」とは?
「ケルセチン配糖体」の説明の前に、「ケルセチン」とは何だろう?という疑問が湧いてきます。
「ケルセチン」とは?
ウィキペディアには以下のように説明されています。
フラボノイドの一種で、配糖体(ルチン、クエルシトリンなど)または遊離した形で柑橘類、タマネギやソバをはじめ多くの植物に含まれる。黄色い色素で、古くから染料としても用いられてきた。
ケルセチンというのはポリフェノールの中のフラボノイドの一種のようです。
ポリフェノールというと赤ワインやぶどうに含まれているイメージがありますが、ケルセチンは、玉ねぎやりんご、ブロッコリーに含まれているそうで、特に玉ねぎの茶色の皮の部分に多く含まれているそうです。
「ケルセチン」の効果とは?
ケルセチンが体に及ぼす効果として、同じくウィキペディアからの抜粋です。
抗酸化作用、抗炎症作用、抗動脈硬化作用、脳血管疾患の予防、抗腫瘍効果、降圧作用、強い血管弛緩作用
脂肪分解酵素を活性化させる事については書かれていないのが少し気になりましたが、様々な効果があるようですね。
「配糖体」とは何か?
「ケルセチン配糖体」の「配糖体」はどういう意味なのかというと「糖と糖以外のものが結合している」と考えてください。
例えば、「オリゴ糖」とか「多糖類」と言ったりしますが、それらは、糖の種類は違っていても糖が結合してできたものです。糖以外のものは入っていません。
一方「配糖体」は糖以外のものが結合しています。
ケルセチン配糖体は体内に吸収されやすい
以上のような事から、「ケルセチン配糖体」とは、ケルセチンと糖が結合している物質であると考える事ができますね。
では、なぜ糖と結合するのかという事ですが、ケルセチンはそのままでは水に溶けにくく、体内に吸収されにくいそうです。
しかし、糖と結合することで水に溶けやすくなり、体内にも吸収されやすくなります。
だからケルセチンではなく「ケルセチン配糖体」である必要があるのですね。
植物や果物にも、この配糖体の形で存在するようです。
「ケルセチン配糖体」の働き
ケルセチン配糖体にはどのような効果が期待できるでしょうか。
ウィキペディアには様々な効果が記載されていましたが、ここではダイエットに関するものを取り上げる事にします。
脂肪分解酵素を活性化させる
サントリーの特茶のページでは、実際に特茶を1日1本、12週間継続飲用してもらい、ケルセチン配糖体を含まない緑茶を飲用した人と効果を比較する実験をして、「体脂肪の低減が認められた」という実験結果が報告されています。
出典:Suntory
表によると8週目から脂肪面積の低減が認められているようですね。
変化量の平均値も-10c㎡ですので、はっきりとした効果がでているように感じます。
しかし、気になる点もあります。
8週目に比べて12週目になると、脂肪面積の変化量の平均値のマイナスが少しプラスに戻っていることです。
8週目:-10.58c㎡ → 12週目:-10.30c㎡
これは、減少した脂肪面積がまた増えていると考えられるのではないかと思いましたが、この件についての詳細がホームページには書かれていませんので、あくまでも私の推測になります。
血糖値を下げる
ケルセチンは膵臓から分泌されるホルモンの一種であるインスリンの過剰な分泌を抑えて、血糖値(血液内のブドウ糖の濃度)を下げる働きがあります。
インスリンは以下のような働きをします。
- 食事によって血糖値が上がる(血液中のブドウ糖の量が増える)
- インスリンの働きによって、ほぼ全ての臓器細胞にブドウ糖を取り込ませる
- 肝臓や筋肉でグリコーゲン(貯蔵糖)を合成したり、グリコーゲンが分解されるのを抑制する(エネルギーが切れてしまわないように糖を貯めておきます)
- 余った糖を脂肪細胞に送り込み脂肪が合成されるのを促進したり、脂肪の分解を抑制する
(これがあらゆる細胞のエネルギー源となります)
ここで、ある事に気づきませんか?
「インスリンの働きによって、脂肪が作られている」という事です。
つまり、インスリンの過剰な摂取は脂肪を増やしてしまうのですね。
本来、インスリンは血糖値を一定に保ってくれるという体にとってとても重要な働きをしてくれています。
インスリンの働きがなければ、血糖値はずっと高いままで糖尿病になってしまいますからね。
適度な量の糖分摂取でしたら何の問題もありません。
しかし、摂取した糖が各細胞にエネルギー源として行き渡っても、さらに糖が余るような状況、つまり糖分を過剰に摂取してしまった場合には、インスリンはその余った糖を「脂肪細胞」に送り込み、中性脂肪として蓄えるような働きをします。
インスリンは血糖値が高い時に分泌されるものですから、脂肪を増やさないためには、血糖値が高くならないように、そしてインスリンが過剰に分泌されないようにしなければなりません。
「ケルセチン配糖体」にはインスリンの過剰な分泌を抑えて、血糖値を下げる働きがあるそうなので、ダイエットをしている人にとっては嬉しい作用ですね。
『特茶』の原材料と栄養成分について
「脂肪を減らすのを助ける」という『特茶』の効果が分かったところで、『特茶』の原材料と栄養成分についてみてみましょう。
特茶の原材料
「酵素処理イソクエルシトリン」が含まれていますが、これが「ケルセチン配糖体」のことです。
『特茶』の栄養成分
たんぱく質:0g
脂質:0g
炭水化物:0g
ナトリウム:20mg
関与成分 ケルセチン配糖体(イソクエルシトリンとして):110mg
天然緑茶カテキン:230mg
カフェイン:90mg
お茶ですのでカロリーはゼロで、ダイエット中の方には嬉しいですね。
ケルセチン配糖体はイソクエルシトリンとして110mg含まれていて、たまねぎ約3個分に相当するそうです。
『特茶』の口コミ・評判
次に、特茶を実際に購入した方々の口コミや評判を見てみましょう。

○飲みやすいでです。スーパーで買うよりも安く、家にまで届けてくれるので良かったです!
○特保のお茶は苦いと思ってたけど、これはおいしくて続けられそうです。
○1本145円ならネット購入し運んでもらった方が得です。
○1年以上飲んでいても身体は何も変わりませんが、苦味もなく普通のお茶と殆ど変わらず美味しく飲めるので、これからもお茶はこれに限ると思ってます。

●私は、これを飲み続けて、血液検査して数値に変動なし。かなり継続して飲みましたが、やはり検査結果は変動なし。
●運動は特にせずに、2ヶ月間飲み続けましたが、体脂肪率や体重は減少しませんでした。むしろ体脂肪率は増加しました。
●24本買って1本目を飲んだら味が苦いと言うかまずいので飲む気がしなくてすぐに辞めた。
●予定日より遅れるし、配送の段階で荷崩れしていて、持ち上げるとバラバラになり、しかもペットボトルの潰れもあった。
●荷梱包が悪くて、いつも何本かつぶれています。バンドの位置がわるくて、中身が出ていました。
ネット注文は価格が安いが配送に問題あり?
高評価のレビューを書かれている方の多くは、値段が安く配達してくれるからネットで注文するという方が多いようです。
コンビニでは500mlで184円(税込)でしたが、楽天やアマゾンでは150円を切る価格で売られているようですし、玄関まで運んでくれるというメリットもありますからね。
しかし、価格は安いものの配送状況が悪く低評価をつけられている方々もいます。
具体的には、配送が遅れたり、梱包状態が悪く段ボールがつぶれていたり、ペットボトルがへこんでいたりなどです。
中身に問題がないとはいえ、つぶれた状態で送られてくると気持ちの良いものではありませんからね。
脂肪を減らす効果があるかどうかは個人差あり
具体的に脂肪減少の効果があったという口コミもあれば、全く効果がなかったという口コミもあります。
特茶を飲んだから必ず脂肪が減るというものではなく、個人差がありそうですね。
効果がなかったという口コミを書かれて、もう飲まないという方もいれば、目に見える効果はなくても、効果がありそうだから続けるとか、味が美味しいから続けるという口コミもありました。
普通に飲めるため、飲み続けていれば効果がでてくるのではないかという期待を込めて飲み続けている人もいるようですね。
サントリー 伊右衛門『特茶』を実際に飲んだ私の感想
実際に特茶を購入し飲んでみました。
特茶だけを飲もうと思いましたが、何か比較するものがあると分かりやすいのではないかと思い、普通の伊右衛門と飲み比べて飲んでみる事にしました。
特茶は普通の伊右衛門に比べる茶色が濃く透明感がありますね。
普通の伊右衛門は抹茶が含まれているため、少し濁ったような緑色をしています。
香りはどちらもそれほど強くは感じませんでした。
味についてですが、特茶はかなり苦いと感じました。渋みというよりは苦味が強い気がします。
特に後味がきついと感じました。
普通の伊右衛門はお茶らしい渋みがあるものの、後味はすっきりしていて苦みや渋みは残りません。
急須で淹れる時のように、渋みよりも旨味を感じるような気がしました。
そんな普通の伊右衛門に比べると特茶は苦味が強く、お茶が好きな私ですが、これは少し苦手だと感じました。
特に普通の伊右衛門が美味しいので、比べると特茶の苦味が際立ってしまったのかもしれません。
しかし、人それぞれ好みがありますので、この濃い苦味、渋みを好まれる方もいらっしゃるだろうと思います。実際に口コミでは美味しいと評価されている人が多かったです。
好きな時に飲めるのが『特茶』のメリット
トクホ表示の飲料のうち、「食事の脂肪吸収を抑える」という商品は食事と一緒に飲むのが効果的ですが、特茶は食事の脂肪ではなく、体についている脂肪に働きかけるので、食事の時に限らずいつでも好きな時の飲んでよい事になります。
私は、食事の時やおやつの時、外出の時にも飲むようにしていました。
『特茶』のサイズ・種類
現在、『特茶』は以下のような容量の違う商品が販売されています。
1日500mlを目安に飲むようにパッケージには書かれていますが、毎日飲まれる方は大容量を買われた方がお得のようです。
逆に少量サイズもありますので、こちらは特茶を試しに飲んでみたいと思われる方や、出かける際に荷物にならないようにと考えている人に適しているようです。
脂肪を「分解」しても「燃焼」しなければ体脂肪は減らない
体についてしまった脂肪を減らすのを助けてくれるという『特茶』は、ダイエット中の方にとって頼もしい存在となるようですが、少し気になる点もあります。
特茶は体脂肪を「分解」はしてくれますが、分解された脂肪は「燃焼」しなければ消えることはありません。
特茶を飲んで、脂肪分解酵素を活性化させて脂肪が分解されても、運動などをして脂肪を燃焼させエネルギーとして消費させなければ、体脂肪は減るどころか、また脂肪に戻って体に残ってしまうのではないでしょうか?
あくまでも私の考えになりますが、特茶を飲むだけでは体脂肪は減らず、エネルギーを消費する運動を行うことで、効果的に脂肪を燃焼させ減らす事ができるのではないかと思います。
サントリーの実験によって、腹部脂肪面積の減少という一定の効果はでているようですが、口コミを見る限りでは全員に効果がでるとは限らないようです。
ダイエット中の人は、特茶だけを飲んで安心するのではなく、適度な運動を取り入れて、分解された脂肪を効率的に燃焼させる必要がありそうです。
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